カースト
カースト(英語: caste)、あるいはカースト制、カースト制度は、ヒンドゥー教にまつわる身分制度である。紀元前13世紀頃に、アーリア人のインド支配に伴い、バラモン教の一部としてヴァルナの枠組みがつくられた。現実の内婚集団であるジャーティもカースト制度に含めている。ヴァルナは基本的にはバラモン・クシャトリア・ヴァイシャ・シュードラの4つの身分に分けられるが、その中でさらに細かく分類される。また、インドだけでなく、ネパールにも独特のカーストが存在した。ネパールのカーストは民族と結びついているので複雑である。
カーストという単語はもとポルトガル語で「血統」を表す語「カスタ」である。ラテン語の「カストゥス」(純粋なもの、混ざってはならないもの。転じて純血)に起源をもつ。そこからインドにおける種々の社会集団と、その構造をあらわす言葉になった。
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インド以外で宗教的裏付けのない身分制度も「カースト」の名で示される場合がある。
カーストに対応するインド在来の概念としては、上述のようにヴァルナとジャーティがある。外来の概念であるカーストがインド社会の枠組みのなかに取り込まれたとき、家系、血統、親族組織、職能集団、商家の同族集団、同業者の集団、隣保組織、友愛的なサークル、宗教集団、宗派組織、派閥など、さまざまな意味内容の範疇が取り込まれ、概念の膨張がみられた。これに対し、カースト制を、在来の用語であるヴァルナ・ジャーティ制という名称で置き換えようという提案もあるが、藤井毅は、ヴァルナがジャーティを包摂するという見方に反対しており、近現代のインドにおいて、カーストおよびカースト制がすでにそれ自体としての意味をもってしまった以上、これを容易に他の語に置換すべきでないとしている。